第107号 2019/10/1発行
お任せするしかない私
いのちが願うもの
昨年は水害にあった地域が沢山ありましたけれど、今年はそれ以上に被害を受けているように思われます。水害だけではありません。暴風雨による倒木、土砂崩れ、暴風による屋根の崩壊等による長い期間の停電。また気温が高すぎて、コメの質にも悪影響を与えています。
そのように生活が狂わされているのに、「今年は去年と違って特別に困ったものだ。」と簡単に過ごしてしまっている私たちは、伝えられた「いのち」を生き、「いのち」を繋げてゆくことをどう考えているのでしょうか。
地震も毎年多く起こっているようですが、私たちが何とかしようと思ってもどうにもなりません。
しかし、温暖化が影響していると思われる気象の変化や倒木・土砂崩れ・大水等は、私たちの努力で今よりも小さくすることができるのではないでしょうか。
その努力を棚に上げて、生活していることを、外国の十六歳の少女が、国連の総会の時に講演をして、自分たち子どもの未来を無くさないでほしいと涙を流しながら怒りの言葉で語られました。
私達大人、特に世界を動かしている先進国の大人を筆頭に、発展途上国で頑張っている大人も自分だけが裕福になることを優先している愚かな人たちがたくさんいることに、子供たちが悲鳴を上げていることを訴えた言葉のようです。
今の私たちの生き方は、楽しさや喜びを感じたとしても、心が温まるような楽しさや喜びではないでしょう。私たち人間の大人が、子供たちの未来を無くしてゆくような生き方を変えない限り、地球の「命」あるものが、ともに生きてゆくことができない場所になってしまうでしょう。
体の力を抜いて私は私として共に生きられるような社会でありたいと、誰もが願っているのにそうならない社会・・・。どんなに頑張っても百年程しか生きられない私たちは、次に生きてゆく人たちが明るく和やかに生きてほしいと願い、その願いがその次へと続くことを願っている。
そんな「いのち」が、誰も知らない過去から伝えられてきたものが、私の「いのち」として私に宿っているのではないでしょうか。その宿っている「いのち」に聞くことから、私たちの一歩が始まるのでしょう。
「いのち」が一番願っていることは何なのかに気付かれ、それに向かって歩まれた人に学ぶことから始まるのでしょう。
お知らせ 合同墓のこと
合同墓建立は、今年度にはいって順調に進んでいます。
多くの方が、先祖と自分の今後を考えておられるようですが、中々はっきりと先が見えない現代社会の構造に迷っておられるようです。
合同墓の完成は来年6月下旬の予定になってます。
合同墓委員会では今、遺骨を入れるのにどのくらいの永代供養費をお願いしなければならないのかを考えています。遺骨を入れられる方の条件が違いますので、色々の場合を考えておかなければなりません。
一度納骨されたなら出すことができなくなるのですから、後でご門徒さんが悔やまれないように、しっかりとした規約書を作らなければならない責任感を持って頑張っておられます。
来年の初めには、規約等ができ、予約ができるようにしたいと考えています。
前坊守一周忌法要に出席して 〜回想〜
新橋 中村信男
第二十四代坊守さんが人生のフィナーレを迎え、極楽浄土へお還りになって一年となりました。
前坊守さんが元気な頃が懐かしく思い出が巡ります。
秋になると、赤倉ホテルの有縁講が話題になり、念仏ばあちゃんの話になると、前坊守さんの長講一席の語らいが懐かしく、今も心にこだましています。
いつも冷静で、気取らず、淡々とした姿は、観世音菩薩のようでした。
先代坊守一周忌法要
9月23日、秋彼岸のお中日に合わせて、去年の8月14日に亡くなられた前坊守林正院釋尼聞香(おばあちゃん)の一周忌法要を勤めさせて頂きました。
当日、百人を超えるお檀家の方々がお参りに来られ、賑やかな偲ぶ会になりました。
おばあちゃんは、多くの方とご縁を持たれておられたことをつくづく感じさせていただきました。ありがとうございました。
前坊守の法要に際しまして、当日来られない方や、遠方の方からもご仏前を送っていただきました。
ご仏前を、届けられた方には記念品を用意いたしましたので、受け取られておられない方はご連絡ください。